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2022.0611(土)13:00〜 映画「高津川」公開記念舞台挨拶レポート [映画館へ行こう!]

2022年6月11日(土)静岡東宝会館です。

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この日は、13:00の回上映後に、公開記念舞台挨拶が行われました。
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スクリーン前に、主人公「斉藤学」の娘「七海」役の「大野いと」さんと、
「錦織良成」監督が登壇して、舞台挨拶が行われました。
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司会は、プロデューサーの「安川唯史」さん(写真左)。

映画『高津川』は、2019年11月29日に中国地方で先行上映が行われて、
2020年4月から、全国で公開された作品ですが、コロナ禍の影響で、
2年半経って、2022年6月3日から、ようやく静岡でも公開されました。
それを記念しての舞台挨拶でした。
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(* この写真は、以下の写真撮影タイムに
   友人の松登友樹さんが撮られたものをお借りしました。)

「錦織良成」監督(写真右)は、静岡での舞台挨拶は、何と20年ぶりだとか。
映画『高津川』は、とても地味な作品ですが、
今の日本に、あっても良いかなと思い、作りました。
久し振りに映画館で上映できてうれしいです、と。

「大野いと」さん(写真左)は、
撮影は2018年で、大分年月が経ってしまったので、
当時の気持ちと今の気持ちにはギャップがあるかもですが、
「七海」という役は、光を放つような明るさのある娘で、
思いやりもあり、演じるのが楽しかった、とか。

舞台となった牧場は、標高600mのところにリアルにある牧場で、
山の斜面で牛を育てているところ。
時に、そこからの景色で雲海が見えるそう。
雲海が美しく見える季節には、まだ早すぎたのだが、
撮影の日には、朝の5時に出発。
それなりに雲海が現れた。
撮影を終えて満足していたら、そこの社長さんが、
「明日は、もっといいのが出るよ!」と耳元でささやいた。
「どうする?」「もう1回撮ろう!」
翌日は、4時に出発して、撮影。
昨日より芝居も良くなり、いいシーンが撮れた、と思っていたら、
また社長さんが、「明日はもっといいのが出るよ!」
翌日、今度はさらに早い、まだ星空が出ている朝3時に出発して、
3回目の撮影をして、いいシーンが撮れた。
この作品は、フィルムで撮っているので、無駄にはできないのだが、
誰ひとり文句を言わずに、できる限りいいシーンを撮りたいと、
こだわったのだそう。

地元の方々の協力も多大で、
衣装や自転車、介護士の制服など、貸してもらえたのだそう。
「大野いと」さんも、車椅子の操作、抱きかかえ方など、
介護の勉強をして臨んだそう。

さらに、大ベテランの女優「奈良岡朋子」さんが祖母役で、
現場で30〜40分に渡り「大野いと」さんに、演技指導をしてくださったそうで、
そのお陰で、教えてもらえたことがすうっと入ってきて、
体に浸み込んで、反応しやすく演技が自然に出てくるようになり、
とてもありがたかった。
あとで、お付きの方がおっしゃるには、
座長も務める「奈良岡朋子」さんが、
「劇団でもそのように指導することはなく、うらやましい!」と。
アナログだけど、本当にワンシーンワンシーン、
フィルムであるが故に、丁寧に撮られた作品なのだそうです。

2月から、公開が再開されて、
この日の静岡東宝会館での舞台挨拶が、23回目だったそうです。
そのうち「大野いと」さんの登壇は、9回目。
先行上映の11月から数えると、もう30回以上になるのだとか。

舞台となった1級河川『高津川』はダムがなく、
雨が降っても水がほとんど濁らない。
海も山もある一番の過疎地と思われるが、
60〜70代の人々がとても元気で明るい。
何故が出生率も高くて、1.7平均なのだとか。
一見、ローカル映画と思われるかもしれないが、
ここで描いているものは、全国のどこの町にもあるような話。
過疎の町といっても、行ってみないと分からない。
子どもの数が減り、閉校された小学校を借りて運動会のシーンなどを撮影したが、
町の人の温かさに包まれて、いい映画ができたと思っている。
実際、このエリアには移住者やIターンの人も多いのだとか。

最後に「錦織」監督からは、
観光地でもないし、大きな事件も起こらない、
きれいな川が流れている、そして町の人が温かい、
作品になりました。
アナログの世界もいいよね!と感じていただけたら!!
富士山静岡空港から出雲へは就航便がありますから、
ぜひ島根に遊びに来てください!

写真撮影タイムがあったので、皆さんスマホなどで写真を撮らせてもらいました。
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プロデューサーの安井さんが、
今日来れなかった役者の皆さんを、背中に背負ってきました!
とおっしゃったので、終了後、追っかけて写真を撮らせてもらいました。
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エレベーターで下に降りたら、監督御一行がタクシーに乗り込むところでした。
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今日これから島根までお帰りになるのだそうです!

「映画『高津川』の関係者の皆さま、
 静岡に来てくださりありがとうございました!」

ぱらぽん、錦織監督の作品を過去に観ています。
2010「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」
2012「渾身 KON-SHIN」
2016「たたら侍」
2022「高津川」
これからも、地域愛に満ちた作品を作っていただきたいです。