SSブログ

2022.0603(金) 映画『高津川』@静岡東宝会館 初日初回を観ました。 [映画館へ行こう!]

2022年6月3日(金)10:10〜 静岡東宝会館にて、
映画『高津川』公開初日の回を観ました。

284961790_2606651142803184_809580289421432321_n.jpg

高津川は、島根県益田市を流れる川で、
国土交通省の水質調査で何度も日本一に選ばれており、
そして日本で唯一、ダムのない一級河川なのだそうです。
その高津川流域を舞台にした作品ですが、
日本中、どこにでもあり得る「これはきっとあなたの物語」。
公式サイトは、こちら

物語は…、
牧場を経営している斉藤学(河本雅裕)は、妻を亡くし、
母絹江(奈良岡朋子)、娘の七海(大野いと)、
息子の竜也(石川雷蔵)と暮らしている。
竜也は、地元の誇りでもある「神楽」の舞手でもあるが、
近ごろは練習をサボりがちだ。
子どもたちの数も減り、地元の小学校は閉校することになり、
川の上流ではリゾート開発の話もある。

学(甲本雅裕)の同級生は、
老舗の和菓子店を継ごうとしている陽子(戸田菜穂)、
寿司屋を継いだ健一(岡田浩暉)、
農業・養蜂をしている秀夫(緒方幹太)、
市役所勤めの智子(春木みさよ)、
主婦の久美子(藤巻るも)、
東京で弁護士をしている誠(田口浩正)。

母校の閉校を受け、最期の運動会に
「日本各地にいる卒業生を集めよう」という話に。

もうひとつの主役は「神楽」。
古来から石見地方に伝わる伝統芸能「石見神楽」を垣間見られます。
映画の中で観られる演目は、
【大蛇(おろち)】
【恵比須(えびす)】
【塵輪(じんりん)】
【八幡(はちまん)】
ぱらぽんが興味深かったのは、神楽に使われる
【面】や【衣装】の制作過程も観られたこと。
特に、祖母が亡くなった嫁の代わりに、
孫の衣装の鎧下(よろいした)と呼ばれるものを作っている場面!
この作業風景をずっと観ていたいくらいでした。

静岡県内にも、受け継がれている神楽はいくつもあります。
その関係者は、その存続に多大なる力を注いでいると思いますが、
この作品の中で、共感できるところがたくさんあると思います。

映画『高津川』は、日本の地方都市の過疎の問題、
年老いた親の介護の問題、地方都市での生活、
自然環境、食、伝統文化をどう遺すか?
それらを継いでいく子どもたちのこと、など、
いろいろなことを考えさせてくれます。
そう、「これはきっとわたしたちの物語」。

地味ではあるけれど、深いテーマを持っているいい映画です。
ぜひとも、あなたに観てもらいたい!

映画館で公開されているときには気づかなくて、
後になって「この映画を上映して欲しい」と
相談されることが、たまにあります。
ぱらぽんにその力はありませんが、
映画館で公開中の今なら、「この作品を観てください!」と
おススメすることはできます。
6月16日(木)まで、静岡東宝会館で公開中です!
ぜひご覧になってください!

最期のエンドロール、
高津川の河原で小学生たちが神楽の舞の練習をしています。
それがとても上手なんです。
その映像に、この石見地方の、そして日本の未来を感じました!
衣装を着けて河原で舞う神楽も必見です!!
最期まで席を立たないで、しっかり観てくださいね。

284910515_2606651169469848_2755769264591603733_n.jpg